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OfflineIMAP + mu4e の設定をしている
ついったーで「久々に Emacs でメール見れるようにしたいけど Mew と Wanderlust どっちが良いんだっけ」とかついーとしていたら「OfflineIMAP + mu4e 快適」との情報を得たので、その環境を用意している。
やったこと概要
- 複数アカウントのメール受信
- Emacs でメール表示
- フォルダ名の UTF-8 変換
やってないこと
- メールの表示調整
- HTML メールの表示など
- 見にくいメールもあるけど見れなくはないので後回し
- メールの送信周りの設定
- 普段メール送らないから後回し
- org-mode 連携
- なんか mu に mu4e-org とかいうのが付随しているけどこれも後回し
OfflineIMAP
OfflineIMAP はなんかローカルに IMAP でメールを同期して保存するための Python ユーティリティらしい。
インストール
Manjaro Linux だと
$ yay -S offlineimap
でインストールできた。
設定
複数のメールアドレスをチェックしたかったので最初から複数アカウント対応という若干面倒な道を歩んでいる
ざっと ~/.config/offlineimap/config
に書いている設定を抜粋しておく。
general
まずは全体的な設定。アカウントをいくつか同期していてそれぞれ Prov, Main, Nue などという名前を付けている。
また、パスワードとかを秘匿するために便利関数を用意してそれ経由でそういう情報は取得しているのでその便利関数を格納するファイルを設定ファイルと同じ階層に functions.py
という名前で保存している。中身については後で書くか。
[general]
metadata = ~/.offlineimap
accounts = Prov, Main, Nue
pythonfile = ~/.config/offlineimap/functions.py
Main
メインで使ってる Gmail アカウントの設定。
Account の方はほぼ何も設定してないから解説は不要か。
RemoteMain はリモートつまり GMail からデータを取って来る部分の設定。
まず Gmail のアカウントなので type は当然 Gmail
となる。そして Gmail に接続する時に CA 証明書を指定しないと接続エラーになったのでそれを設定している。
また ユーザー名やパスワードはセンシティブ情報ということで外部の暗号化されたファイルから取得するために
remoteusereval
, remotepasseval
を使い functions.py
に定義した関数を呼び出すようにしている。
それから Gmail からデータを取得すると日本語のフォルダ等が Modified UTF-7 で作られてしまうので
function.py
で UTF-8 に変換するための関数 utf7_imap_to_utf8_by_iconv
を用意して nametrans
で利用している。名前の通り、実装的には iconv
を使って変換している。詳細は後述する、多分。
LocalMain はローカルの保存先フォルダの設定かな。
type は Maildir
を指定している。
OfflineIMAP は他に GmailMaildir
と IMAP
をサポートしてるみたいだけど、
mu4e(mu) が期待しているのは Maildir 形式なのでこれを指定するしかない感じ。
で、出力先として ~/Maildir/main
を指定している。アカウントが1つだと ~/Maildir
の指定で良いんだけど、複数設定する前提なのでこうしている。
あとは nametrans で UTF-8 から Modified UTF-7 に変換するようにしている。 RemoteMain の時と逆変換だね。なんかドキュメントに「逆変換できるようにしておかないと困るからそうしな!」って書いてた。
[Account Main]
localrepository = LocalMain
remoterepository = RemoteMain
[Repository RemoteMain]
type = Gmail
sslcacertfile = /etc/ssl/certs/ca-certificates.crt
remoteusereval = get_username("offlineimap-main")
remotepasseval = get_password("offlineimap-main")
nametrans = lambda foldername: utf7_imap_to_utf8_by_iconv(foldername)
[Repository LocalMain]
type = Maildir
localfolders = ~/Maildir/main
nametrans = lambda foldername: utf8_to_utf7_imap_by_iconv(foldername)
Nue
こっちも Gmail のアカウント。なので設定は Main とほぼ一緒。
[Account Nue]
localrepository = LocalNue
remoterepository = RemoteNue
[Repository RemoteNue]
type = Gmail
sslcacertfile = /etc/ssl/certs/ca-certificates.crt
remoteusereval = get_username("offlineimap-nue")
remotepasseval = get_password("offlineimap-nue")
nametrans = lambda foldername: utf7_imap_to_utf8_by_iconv(foldername)
[Repository LocalNue]
type = Maildir
localfolders = ~/Maildir/nue
nametrans = lambda foldername: utf8_to_utf7_imap_by_iconv(foldername)
Prov
こっちは Provider のアカウント。なので Remote の方の type は IMAP にしている。
remotehost を指定していて nametrans をしていないこと以外は Gmail と一緒。
なんか日本語フォルダを作っていたら nametrans が必要かもしれないけどほぼ使ってないアカウントで、そんなもん用意してないので一旦このまま。
[Account Prov]
localrepository = LocalProv
remoterepository = RemoteProv
[Repository RemoteProv]
type = IMAP
remotehost = mail.biglobe.ne.jp
ssl = yes
sslcacertfile = /etc/ssl/certs/ca-certificates.crt
remoteusereval = get_username("offlineimap-prov")
remotepasseval = get_password("offlineimap-prov")
[Repository LocalProv]
type = Maildir
localfolders = ~/Maildir/prov
functions.py
https://kenbeese.hatenablog.com/entry/20121129/1354442823 に書かれているものをベースに作っている
get_output
はそのまんま。
get_password_emacs
の実装はほぼ同じで emacs-client を使って Emacs からパスワードを取るようにしている。名前は get_password
にしたり、得られた output を decode('ascii')
したりとちょっと改変はしている。
def get_password(host):
cmd = "emacsclient --eval '(offlineimap-get-password \"%s\")'" % (host)
return get_output(cmd).decode('ascii').strip().lstrip('"').rstrip('"')
そしてほぼ同じ実装で get_username
という関数も用意した。アカウント名がメアドだったりするので、それも隠したく。
def get_username(host):
cmd = "emacsclient --eval '(offlineimap-get-username \"%s\")'" % (host)
return get_output(cmd).decode('ascii').strip().lstrip('"').rstrip('"')
utf7_imap_to_utf8_by_iconv
は IMAP で使われている Modified UTF-7 から UTF-8 に変換するための関数。手元の環境に iconv
コマンドがあるので、それを使えばいいやって感じで外部コマンドにぶん投げている。
def utf7_imap_to_utf8_by_iconv(str):
cmd = "echo -n '%s' | iconv -f UTF-7-IMAP -t UTF-8" % (str)
return get_output(cmd).decode('UTF-8')
逆変換のために utf8_to_utf7_imap_by_iconv
というコマンドも用意している。
def utf8_to_utf7_imap_by_iconv(str):
cmd = "echo -n '%s' | iconv -f UTF-8 -t UTF-7-IMAP" % (str)
return get_output(cmd).decode('ascii')
なお、どうやらこれだけだと完璧ではないようで、変なフォルダが複数できてる気がする。どうも名前に .
が入るフォルダだとおかしなことになるっぽい。ま、そんなに困ってないのでその内に直そうと思っている。
メール取り込み
とりあえず上の設定が済んだら
$ offlineimap
とか叩くと同期が始まる。
Ctrl+c
で中断してから再開もできる。
自分の場合は20年ぐらい使っている Gmail の全てを同期したら、途中中断しながら断続的にやっていたとはいえ2週間かかったので注意。そういうのを避けるためには Remote の方で folderfilter をかけて必要なフォルダだけ取得すべきみたいだけど自分は一旦全部取得してみている。
おまけ: nametrans を設定せずに Modified UTF-7 のまま同期しちゃった時の対応
上の設定ではしっかり nametrans とか書いているけど最初に同期を試した時なんかはフォルダ名変換はやっていなかったので Modified UTF-7 でフォルダが作られていた。それだと人間が読むには困難でかなり使い勝手が悪いので、後から UTF-8 に変換したりした。
以下がとりあえず変換に使った bash スクリプト。指定したフォルダ直下にある Modified UTF-7 のフォルダを UTF-8 に一括変換してくれる君。まあ一部フォルダが変換されなかったけどそれは一部だったので個別に iconv 使ってごにゃごにゃした。
#!/bin/bash
cd $1
dirs=$(ls -1 . | grep '[\x00-\x7F]')
echo $dirs
for dir in $dirs
do
echo "processing $dir..."
utf8_dir=$(echo -n $dir | iconv -f UTF-7-IMAP)
if [[ "$dir" != "$utf8_dir" ]]; then
echo "Convert ${dir} to $utf8_dir"
mv "$dir" "$utf8_dir"
fi
done
後から変換しても同期を再開したらちゃんと続きからになったので、 Modified UTF-7 で作ってしまっていても慌てないで良し。 2週間ぐらい断続的に同期していたのが無駄にならなくてまじ助かった。
mu
mu4e は mu という Maildir 形式のメールをいい感じ使うためのツールの Emacs フロントエンドなのでまず mu の index を初期化する必要がある。
インストール
Manjaro Linux では
$ yay -S mu
でインストールできた。これに mu4e も付属してくるのでこっちを使うのが良さそう。
初期化
$ mu init --my-address='foo@example.com' --my-address='bar@example.com'
みたいに、利用するメアドを指定して初期化している。ここでは例として foo@example.com
とか書いているけど各自自分のメアドを必要な分だけ指定すべし。
この時どのフォルダを使うのかも指定できるんだけど ~/Maildir
が初期値なのでそこは特に手を出さず。
なお、アカウントを追加する際には再初期化する必要がある。例えば、新しく baz@example.com
を追加する場合は
$ mu init --my-address='foo@example.com' --my-address='bar@example.com' --my-address='baz@example.com'
という感じで元々使っていたメアドに更に追加した形で初期化する。
インデックス構築
初期化したら index 構築をするため
$ mu index
を実行する。メールの件数が多いと少し時間がかかるけど数分程度なので offlineimap
に比べると一瞬。
アカウント追加で初期化し直した場合にも実行する必要あり
mu4e
同期ができたら Emacs から見られるように設定する。 Manjaro のリポジトリから mu をインストールした場合にはそれに付属してくるので、 mu4e を別途インストールする必要はない。
require
el-get とかで入れていたら require
とかは自動でやってくれるけど今回は mu の付属でついてきたやつを使うので明示的に require する
(require 'mu4e)
なお mu のインストール時に /usr/share/emacs/site-lisp/mu4e/
に入れてくれるので load-path
は気にする必要はない。
ユーザー名/パスワード読み込み関数の定義
functions.py で Emacs 経由でユーザー名やパスワードを取れるような関数を用意したので Emacs 側にそれに対応する関数を用意しておいた。
(defun offlineimap-get-username (host)
(plist-get (nth 0 (auth-source-search :host host)) :user))
(defun offlineimap-get-password (host)
(funcall (plist-get (nth 0 (auth-source-search :host host :max 1)) :secret)))
基本的な設定
使うフォルダを指定したり、メール取得用のコマンドを指定したり。
(setopt mu4e-root-maildir "~/Maildir")
(setopt mu4e-get-mail-command "offlineimap")
~/Maildir
にはそれぞれ Mail とかのフォルダが生えてるけどとりあえずこの指定が良さそう。もしかしたら後述するコンテキストで切り替えもできるかもしれないけど今はこの設定にしている。
メール取得コマンドの方はとりあえず offlineimap
を叩くだけで十分っぽいのでそうしているけどなんか良い感じのオプションがあるか調べても良さそう
mu4e-contexts
mu4e には context を切り替える機能があるのでそれを適当に設定している。
以下はとりあえずプロバイダメールと Gmail の設定をしている。
:enter-func
と :leave-func
はメッセージ出すだけで大したことはしてないのでまあどうでも良いとして。
:name
は context を切り替える時に使うので大事かな。切り替えには頭文字を使うので小文字にしておく方が便利。
:match-func
は、その条件にマッチしたメールを開いた時に自動でそのコンテキストになるっぽい。多分、メール送信設定をして返信する時なんかに役立つはず。このあたりはメールの送信設定をした時に確認する
:vars
はそのコンテキストの時に適用される設定。今のところ mu4e-maildir-shortcusts
だけ役立っている気がする。
mu4e-maildir-shortcusts
を設定しておくとチェックしたい条件のメールをぱっと引っ張り出せるので便利げ。一旦よくあるフォルダだけ設定しているけど、よく見る系のフォルダを設定するとか
Query を駆使して良い感じに取れるようにするとかできそう。なお mu4e-maildir-shortcusts
の :maildir
に日本語フォルダを指定するとエラーになるので :name
を指定することでエラーを回避している。
(setopt mu4e-contexts
(list
(make-mu4e-context
:name "prov"
:enter-func(lambda () (mu4e-message "Switch to the Provider context"))
:leave-func (lambda () (mu4e-message "Leaving the Provider context"))
:match-func (lambda (msg)
(when msg
(string-prefix-p "/prov" (mu4e-message-field msg :maildir))))
:vars `((user-mail-address . ,(offlineimap-get-username "offlineimap-prov"))
(user-full-name . ,(plist-get (nth 0 (auth-source-search :host "offlineimap-prov")) :fullname))
(mu4e-sent-folder . "/prov/Sent")
(mu4e-drafts-folder . "/prov/Drafts")
(mu4e-trash-folder . "/prov/Trash")
(mu4e-compose-signature . ,(concat (plist-get (nth 0 (auth-source-search :host "offlineimap-prov")) :fullname) "\n"))
(mu4e-maildir-shortcuts . (("/prov/INBOX" . ?i)
("/prov/Sent" . ?s)
("/prov/Drafts" . ?d)
("/prov/Trash" . ?t)))))
(make-mu4e-context
:name "main"
:enter-func(lambda () (mu4e-message "Switch to the Main context"))
:leave-func (lambda () (mu4e-message "Leaving the Main context"))
:match-func (lambda (msg)
(when msg
(string-prefix-p "/main" (mu4e-message-field msg :maildir))))
:vars `((user-mail-address . ,(offlineimap-get-username "offlineimap-main"))
(user-full-name . ,(plist-get (nth 0 (auth-source-search :host "offlineimap-main")) :fullname))
(mu4e-sent-folder . "/main/[Gmail].送信済みメール")
(mu4e-drafts-folder . "/main/[Gmail].下書き")
(mu4e-trash-folder . "/main/[Gmail].ゴミ箱")
(mu4e-refile-folder . "/main/[Gmail].すべてのメール")
(mu4e-compose-signature . ,(concat (plist-get (nth 0 (auth-source-search :host "offlineimap-main")) :fullname) "\n"))
(mu4e-maildir-shortcuts . ((:maildir "/main/INBOX" :key ?i :name "INBOX")
(:maildir "/main/[Gmail].送信済みメール" :key ?s :name "送信済み")
(:maildir "/main/[Gmail].すべてのメール" :key ?a :name "すべてのメール")
(:maildir "/main/[Gmail].下書き" :key ?d :name "下書き")
(:maildir "/main/[Gmail].ゴミ箱" :key ?t :name "ゴミ箱") (mu4e-maildir-shortcuts . (("/main/INBOX" . ?i)
))))))
その他
って感じでとりあえず受信はできるようになった。
まだまだやれてないことはたくさんあるのでもう少しいい感じに使えるようにしていく。他にも連携したいアカウントあるしね。
4175 Words
2025年02月16日 18:10